bluerose’s diary

基礎疾患視点を中心に日々感じたこと

甘い誘惑

インターネットを始めてもう10年以上経過するが、精神科に通院していて薬を飲んでいたころには見なかったサイトやブログを、今よく見るようになっている。

 

人間関係の話とか、お金の話とか、俗世間で興味を持たれているような話題のこと。

流石に芸能関係の話はまだついてゆけないが、「あなたもモテる」「あなたも稼げる」みたいなところのページをつい見てしまう自分が面白すぎる。今まで興味のないふりをしていたのか、それとも自分とは縁遠い世界だと思って敬遠していたのか、自分でもわからないけれども。

 

まあ、そういうページを見ていると、必ず「これをやれば」「これを手に入れれば」「この方法を知れば」みたいに、煽りのメッセージがあって、最初のころはそれがやけに気になったりしていたものだ。

 

そのうち、こういうページでものを購入したり、方法を知るためにお金を払ったりするひとが結構多いのだな、と知り始め、なんとひと昔前の雑誌の怪しげな広告と同じことにようやく気がついた。まあ、中身は怪しいのかどうかわからないので、多少の偏見的表現をお許しください。

 

それで、昔の若いころの自分は、この手の広告にかなり嫌悪感があって「だまされないぞ」みたいな部分と、あとやっぱり幾分気になって、広告につられて購入して自己嫌悪に陥ったりしていた。

 

ところが、今、やっぱり広告みたいな文章につられて、一部購入したりしたことがあるのだけど、なんかあまり自分に嫌悪感がわかない。

一つには、自分が人生経験浅いので、経験のつもりの買い物という意識がどこかにあることと、あと今、そういうページを見ていて気がついた自分の気持ち。

「このような甘い誘惑を謳った文章に酔うことができる人は幸せなんだ」

ということ。

 

精神科に通っていた時代。私は社会からキチガイでなにも判断できない人だと思われないように極力知的になろうと一生懸命だった。そしてそれが他の精神疾患の人への自分なりの配慮のつもりだった。

だから、このような世間的に疑問符を持たれるようなことへの興味はあっても控えなくてはならないと感じていた。

 

今、私は断薬後に就労と検定試験の合格で、その足かせから自由になれそうな気分がしている。ようやく自分の本能的な欲求へ向き合ってこれを癒していこうという準備が整いはじめた感じ。