bluerose’s diary

15年間の向精神薬服用生活から断薬しました。

精神分裂病の言語感覚

この間、思ってもみなかった精神病の急性期発作にかなり焦ったが、おかげさまでだいぶ回復してきた。

過去記事:検査づくし

 

この時の発作だが、3年ほど前に経験して断薬のきっかけとなった幻聴を中心とした妄想と身体感覚の異常の続きみたいな顛末だったので、人間の妄想というのはそうそうでたらめではなくて、その人自身と密接に関連し合っているのだなあ、と変に感心してしまった。

 

さて、私の場合、こういう幻聴があるときは、不思議な言語感覚になる。変な造語がたくさん聞こえてくるのである。今はほとんど忘れてしまっているが、発作時はそういう造語がたくさん聞こえてくるので本当に自分じゃないものがしゃべっているとしか思えなくなるのだ。

 

不思議なことはまだあって、そういう造語だと思ったものが、ふとしたきっかけで同じ言葉を見つけることがある。ひとつ覚えているものを披露したい。

 

私が混乱する精神状態の中で幻聴たち(複数の声)は「コンビニ コンビニ」と唱え、その中に「トンビに」という声が聞こえる。このトンビに、というのは願いごとをトンビに向かって投げることらしいのだ。さて、一定数聞こえたこれらの単語の後に

「バビントン バビントン」

と幻聴たちは歌いだす。そうすると願い事をかなえてくれるゴーレムのような大きなものが起き上がって、人々を救済するのだそうだ。

 

まあ、ありがちな妄想だけど、

「バビントン」

って聞いたことがなくて、変な言葉だなあ、と思っていた。けれどもなんか妙に調子が良くて、リズムと調子をつけたその唱え方を自分もいつの間にか鼻歌のように心の中で唱えていたのは、なんの洗脳かw

 

そのバビントンを、あるときネットで検索したら、いろんなものがたくさんあった。なので造語というよりはどこかで聞いたとか、もっとオカルト的にいえば、集合意識へのアクセス?みたいな話なのかもしれない。

基本は人名のようなので、いろいろ使われていても不思議ではない。キャプテン翼のキャラとか紅茶関連とか。

ただ、ちょっとびっくりしたのが「バビントン石」という鉱物。

別に鉱物があるということに驚いたわけではなくて、その時の妄想のテーマが「イシ」という言葉に対するものだったのだ。

イシという発音には「意志」「医師」「縊死」と3種類ほどあって、このどれもが自分の中で重くのしかかっている言葉だったりする。そういう発音にからめて「石」の中に「バビントン石」という名前の鉱物があること、この符合になんというかちょっとした神秘を感じてしまうのだった。

 

統合失調症の妄想や幻覚に魅了され自ら取り込まれてしまう心理ってこういう神秘にあるんだよなあ、って思いながら。

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ジョイスというアイルランド出身の作家がいる。娘は精神分裂病になってしまったが、彼女が表現する独創的な言葉にジョイス自身がほれ込んでいたらしい。そして娘の才能だと言っていたのだが、ユングは「娘さんは病気です」としっかり釘を刺していたという話を思い出す。ジョイスと違って意識的に独創的な言葉を作り出し表現できない娘さんは病気なのだと。

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