bluerose’s diary

精神疾患のこと、その他持病についても少し

アールブリュット

新聞でアールブリュット作品を紹介している連載があって、何回か読んでいるが、本日は版画家の娘で知的障がいを持つ女性の作品が紹介されていた。

言葉で説明するとイメージがわかないかもしれないが、一応説明しておくと

ステンドグラスやタイル画のような色とりどりのモザイクが不規則な列をなして広がっている、という感じのものだ。ステンドグラスやタイル画というと、宗教画的なものを思い浮かべてしまいがちなので、ちょっと説明に困るのだが、どちらかというとデジタル的で機械のメーターとかああいう感じのものが抽象画になっている、という印象。

 

紹介している学芸員は、意識と無意識の境界みたいな感じと言っていたけど、なんかドロドロに溶けたようなものが境界領域に見えるのではないか、と普段思っていた自分は、学芸員さんの印象を読んで、自分の精神病の急性期のことを思いだした。

 

急性期には現世のいろんな物質化したものが押し寄せて、秩序が見いだせないカオスな状態だったり、自分が苦しくなるようなイメージをたくさん見たのだけど、精神科に行くきっかけとなる始まりに、幾何学模様のイメージが目の前に広がるのを見ていたのだ。むしろドロドロに見えたり、何かのイメージが見えているうちはまだ意識側の秩序を持ち込んで捕捉しているのであって、それを超えるとたぶんこういうモノの形をとらない図形や幾何学になってゆくのかもしれない。なにせ、そのイメージからは具象化されたこの世のイメージを連想することはかなり難しいからだ。

 

急性期の本当の始まりに見た、この幾何学模様は、情動を伴わないだけに自分自身に何が起こったのかわからなかった。その幾何学模様はしばらく私の意識を覆うように時折顔を出し、それが消えたころ、本当の、精神病的恐怖が襲ってきたのだった。

 

作品の彼女は睡眠生活が不規則で、一定しないという。

なんか、他の人々が意識活動をしないような時間帯を選んで自分の意識生活を送っているようなイメージが浮かんだ。

それは人間たちの思考のおしゃべりが静まって、自然界の物音が聴こえてくるような時間を待っているが如くに。

 

アールブリュットと障碍者がどうして結びつきやすいのか、というとやっぱりこのあたりにヒントがありそうな気がする。