喘息がらみの話だが、ちょうど断薬前の一番厳しい時期のことを思い出した。
幻聴を止めようとして飲んだエビリファイの影響かどうかはわからないが、とにかくそのあたりから身体的にも非常に大変なことが次々と起こった。足に力が入らなくて立っていられなくて、歯を磨くことができない。トイレに行きたいのに小用も大の方もでなくなって、特に小の方がでなくなったのは非常に苦しかった。救急車呼ばれるかな、とか思ったもの。そしてようやく出たときには血尿とみまごうかの真っ赤な色にまでなっていたのはかなり恐ろしかった。他にも正体不明の気味悪い身体感覚が寝てるときにくるとか、悪夢とかこれは死んでもおかしくないな、とかいつも苦しい中で感じていた。
そんな中で最大の死の危機があった。
ある夜の事。うとうとというには妙に頭のさえた感じがするのはこの当時いつもそうだった。年輪のような同心円が白黒で見えた。それは私ののどであり、先へ行くほど細くなっていくのだった。そして一番細い部分に女の子がまるでロケットでどこかへ飛ばされるような体制で挟まっているのが見えたのだ。と同時に信じられないくらいの呼吸困難が襲ってきた。その女の子が気道をふさいでいるとしか思えないのだ。わたしは苦しくてもがいてようやく体を起こすことができて、息ができるようになった。
このころは喘息はむしろPF値がいつもより上がっていて、いつも補助的に飲んでいた飲み薬は全然飲んでおらず、吸入ステロイド自体も、いつもの半分にしていてもPF値は下がっていなかったので、この出来事には相当驚いた。PF値が高くなってるのに発作が起こるのか?ということと、自分、いつ死ぬか本当にわからないから今できることやらないと、という思い。
あの記憶があるから、喘息については全部薬やめる、という選択がなかなかできないのかもしれないと思う。
ところで、今日はおとめ座の新月だそうです。新月に願い事するといいというので、今お願いしてみる。
かみさま、お月様、
喘息の薬なくても生きていくことをお許しください。
昔は、もう余生だからいつ死んでもいいと思ったのだけど、ここに至って生きていくことを願うとは、自分もかなり変わったものだと思う。
そういう意味では喘息のおかげなのかもしれない。